ムーミンについて

概要

子供向け番組枠としての日曜日19時30分 - 20時はTBSが先客だった。1作目「ムーミン」放送開始の同じ日に、実写スポ根ドラマ「サインはV」が始まり「ムーミン」を上回る視聴率と人気を得た。終了後も「アテンションプリーズ」が続いた。しかし当時の識者や大人はむしろ「ムーミン」を好んだ。詩情に満ちた内容や水彩画に近い色調に魅力を感じるというのが通の見方だったが、多くの親にとっては、暴力シーン・残酷シーンなど、当時のアニメや特撮ものなど多くの民放の子供向け番組にあった「教育上悪い」シーンが少なく安心して子供に見せられるというのが理由だった。

作風は、虫プロダクション制作に移ってからメルヘン度が高まったという。東京ムービー制作の版は、ムーミンに月面旅行をさせる(同年のアポロ11号の月面着陸の影響?なお、月面にはウサギがいるという設定)など、ユニークな翻案が多い。

第4話‘ふしぎの泉はどこにある?’でムーミンがワインを飲みたくて、ヘムレンさんから貰ったブドウの種を蒔くのにおさびし山にふしぎの泉の水を、汲みに行こうかと悩んでいる時に、川の畔でギターを弾きながら歌っているのが最初であった。以後、ギターのみで歌わなかったりや、オーケストラの伴奏で歌ったりしている。(以後本編ではギター伴奏は無く、ギターの時には歌が無く、オーケストラでの時には歌が入る場合があった。レコードでは、日本コロムビアでギター伴奏で3番まで歌っている。)1969年版の最終回では、スナフキンの歌が聞こえてきて、3番まで歌った。その時ムーミンは「あ!スナフキンのギターだ」というセリフがあったが、実際の伴奏はオーケストラであった。

主人公らの黒目を大きくする、道徳的なエピソードを増やしたことなどが、前作との違いである。また、オリジナルの話も多い。そのほかの変更は、前作ではスナフキンの頭は、帽子が有って髪の毛が書かれていなかったのと、帽子に花飾りをつけていなかったのだが、この作品からは、茶色の頭髪が描かれ、帽子も花飾りをつけている等のキャラクターデザインの変更が僅かにあった。

ムーミンはむかしから子どもに大人気だ。そういう自分自身もムーミンを見て育ってきた。自分の子どもにもムーミンに関するおもちゃなどは買ってやりたいと思っている。しかし、今考えるとムーミン谷にいるムーミンたちの中で活躍する人間、スナフキンなどはかなり不思議な存在と言える。